『シャルビューク夫人の肖像』 ジェフリー・フォード/著 [外国人作家]
表紙のサージェント「マダムXの肖像」。
この絵に惹かれて手に取りました。
19世紀末、ニューヨーク。
主人公は肖像画を生業にする画家・ピアンボ。
ある日彼の元に、奇妙な盲目の男が訪ねて来ます。
彼の主人の肖像画を描いて欲しいというのです。
案内された屋敷で対面した依頼主は屏風に隠されて姿が見えません。
「シャルビューク夫人」と名乗った依頼主は、画家に「自分の姿を見ずに」肖像画を描いて欲しいと依頼します。
世紀末にふさわしく、ミステリアスな女性の語る荒唐無稽で魅惑的な物語に、主人公の画家同様、翻弄されました。
以下少々ネタばれです。
『ゴッホは欺く 上下』 ジェフリー・アーチャー/著 [外国人作家]
破産寸前の英国貴族の所有するゴッホの自画像をめぐり、美術コンサルタントの女性が、彼女の元雇い主で、欲しい美術品を手に入れるためなら手段を選ばない非道な銀行家から絵を守り抜くという話。
美術品が絡む話ということで、久しぶりにアーチャーの作品を手に取りました。
彼の作品では『百万ドルをとり返せ!』のようなエンターテイメント性の高いものが好きなので、その系譜につらなるこの作品も一気に面白く読むことができました。
以下少々ネタばれです。