最近読んだ本(畠中恵・柴田よしき・井上祐美子) [日本人作家]
いつの間にやら2週間も更新が滞っていました(^0^;)
少〜し仕事がばたばたしていたのとあまり体調がよくなかったので、帰ってくるとバタンキューな毎日。
眠気に負けました。
だいぶ落ち着いてきたので復活します。
読んだ本もかなりたまってきてますので、さくさく行きますね〜。
まずは時代もの3冊。
「しゃばけ」シリーズの畠中恵の最新刊から。
「しゃばけ」のような妖怪は全く出て来ず、江戸の市井に生きる「普通の人」たちのお話を謎解きをからめて語る連作短編集です。
まんまこと(真真事)とは、ほんとうのこと。
■「まんまこと」
玄関先で支配町のもめ事を裁定する町名主。
神田の町名主の息子・麻之助はお気楽者。
今日もふらふら江戸の町を歩いていたら、幼なじみの清十郎が顔色をなくしてやってきた。
ほかに
■「柿の実を半分」
家族を亡くした質屋の昔話から・・・
■「万年、青いやつ」
麻之助の縁談と万年青
■「吾が子か、他の子か、誰の子か」
幸太(清十郎の弟)を孫だと言い出すお武家が現れて・・・・
■「こけ未練」
見舞いに行く途中に拾った犬と娘
■「静心なく」
幸太がさらわれた
虚弱体質でひたすら甘やかされる「しゃばけ」の若だんなと違い、麻之助はやんちゃ(といってもそこは畠中さんですのでかわいいもの)。父親に叱られ、親友をからかい、幼なじみの弟を可愛がる。
麻之助の年齢が20代前半ということで、失恋(?)や縁談の話など、同じ江戸の市井を舞台にしながらも「しゃばけ」とは違ったアプローチがなされています。
しかしこの著者独特のほっこりした優しい雰囲気はそのまま。
シリーズ化するようなので、続けて読んでみようかなと思いました。
不倫の末別れ話を切り出されて自暴自棄になった主人公のOLが雷に打たれて気がつくとそこは平安時代だった。
主人公が体ごとタイムスリップしたのではなく、その時代に生きる十代の小袖という娘の体に精神だけ飛ばされた。おまけに小袖は紫式部の侍女で彼女の書く「源氏物語」のネタ元だった、というお話。
ここで重要なのは、主人公(小袖)が実際に見聞きした世間の話や噂をもとにして、紫式部が源氏物語を執筆する、ということ。
当然主人公(小袖)が遭遇するのは「源氏物語」とは似ているけれどどこか違う物語。
「夕顔」の突然死の原因、「末摘花」の赤鼻と素顔、「葵」の生き霊の正体、「明石の君」の真意、「若紫」が実は・・・など、現代人の主人公が現代の知識で解釈していたりします。
設定に多少の無理があるような感じがしないでもないですが、源氏物語を題材にしたSF推理もの(?)だと思えばじゅうぶん楽しめました。
中国が舞台の小説を書くのは、断然男性作家が多いような気がします。その中で、著者はコンスタントに中国が舞台の歴史小説を書き続けている女性作家です。
この『朱唇』は、日本でいう吉原のような花街で、表紙のあでやかな牡丹のように咲き誇った妓女たちとその周辺の人々の話7作を集めた短編集です。
特に印象に残ったのはこの2つ。
■「玉面」
飢饉に米を買い占めて値をつりあげようとしていた商人に、米を売らせるように立ちまわった聡明な若い妓女が清々しい。
■「金連」
南の九江に都から左遷されてきた男が聴いた、素晴らしい琵琶の音の主の正体は?
風情があります。最後に男が誰かわかるのですが、なるほどと膝を打ってしまいました。
小袖日記がおもしろそうですね。ぜひ読んでみたいと思います。
今図書館に予約したら、64番目でした。今年中に順番が来るかなぁ?
by ランランラン太郎 (2007-06-07 10:39)
sioriさんも体調が悪かったのですね。
仕事が忙しいのは、ある意味有難いことだと思い
仕事を楽しみましょうね。
私も小袖日記がおもしろそうだと思いました。
またまた、いつ読めるかわからないけど、チェックしました。
by りゅう (2007-06-07 23:40)
ランランラン太郎様
すごい予約の数ですね(@_@;)
ウチの方とは桁違い。こういう時は田舎で良かったと思います。
はやく順番が回ってくると良いですね。
by shiori (2007-06-10 22:01)
りゅう様
はい、そうなのです。りゅうさんと同じくダウンしていました。
仕事は楽しいのですが、最近は体力が続かなくなってきているみたいです。
お互い体に気をつけながら頑張りましょうね。
by shiori (2007-06-10 22:09)