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宝塚雪組「エリザベート」を観てきました。 [舞台]

先日、宝塚大劇場で雪組公演「エリザベート」を観てきました。

常につきまとう死(黄泉の帝王トート)の影と戦いながら、自らを束縛する全てのものから自由に生きようとしたオーストリアの美貌の皇后エリザベートの数奇な一生を、美しい旋律の歌で綴ったウィーン発のミュージカルです。

日本での初演は宝塚雪組。その後、星、宙、花、月と順に上演され、また雪組に戻ってきました。
東宝でも初演のトート役の一路真輝さんがエリザベート、トート役を山口祐一郎さん、内野聖陽さん、武田真治さん(2006のみ)で何度も再演されているのでご存じの方も多いと思います。

宝塚を観るのは久しぶりでした。
実は数年前まではかなり頻繁に通っていたのですが、最近は他の舞台を観る機会の方が断然多く、宝塚は1年に1回観るか観ないか。
「歌劇」も「グラフ」(宝塚の雑誌です)も買わなくなり、CSも見られる環境にありながらチェックせず、という状態ではや5年。
たまに行くのは、誰かのサヨナラ(退団)公演・・・といった状態でした。

しかし、今回は初演から毎回欠かさず観ている大好きな「エリザベート」。
そして、現在残る数少ない「見届けたい生徒さん」である水夏希さんのトップお披露目公演でもあるので、久々に気合いを入れて行ってきました。

今回も前回の観劇から1年以上間が空いての観劇でした。
雪組にいたっては大劇場で観るのは5年ぶり。

なので

下級生の方が全然わからない(@_@;)

ルドルフ役の方さえ、誰??(ごめんなさい)という体たらく。
本当に宝塚は世代交代の早い劇団ですねぇ。



以下、簡単に感想を。
(宝塚やエリザベートをご覧になったことのない方には何のことかわからないと思いますので飛ばしちゃってください)

全体の演出としては前回の月組公演からとほとんど変更点はないように思いました。
残念だったのが唯一、ミルクの場面。月組でもそうだったのですが民衆も銀橋に出てくるようになってしまったので、ダンスがなくなってしまった所。やはり戻ってなかったか・・・。前の方が好きだったのになぁ。
フィナーレのデュエットダンスのアレンジがアルゼンチンタンゴ風になっているのが大人っぽい雰囲気のトップコンビに似合っていて良かったと思います。

トート役の水夏希さん。
ひいき目が入っているかもしれませんが、良くやっていたと思います。
銀の鬘も良く似合っていたし、見た目はぴったり。ダンスは言うまでもなくお上手なので動きもとてもきれいです。歌は・・・頑張っていたと思います。もう少し感情がこもるようになると良いかなとは思いましたが、回数をこなしていけばその辺りは改善されていくでしょう。
個人的にツボだったのは、エリザベートの部屋で衝立の奥から出てくる所。皆さん色々工夫されて個性が出るところですが、猫科の動物のようなしなやかな動き。星組の麻路さんもそうでしたが、マリコさんよりももう少し中性的な感じの色気がありました。
この場面、拒絶されて去っていく時、わざわざドアから出て行くトートが毎回どうしても気になります。律儀すぎる。ミズさんは扉をかなり激しくばたんと閉めてました。かんしゃくを起こした子どもみたいでした。

エリザベート役の白羽ゆりさん。
となみちゃんを見るのは実に先々代の雪組トップさんのサヨナラ公演「追憶のバルセロナ」以来。星組トップ娘役時代は残念ながら観る機会がなかったのですが、立派なトップ娘役さんになられましたねぇ。
ゴージャスな美しさはまさに美貌の皇后にうってつけ。大人っぽい雰囲気で押し出しも強くなり、一幕終盤の白いドレスの美しさに目を見張りました。歌もほとんど危なげありませんでした。情感はもう少し欲しいような気がしましたが、やはり回数を重ねて行けば良くなるのでしょう。

フランツ・ヨーゼフ役の彩吹真央さん。
いつ見てもそつのない方です。役柄としてはルキーニの方が任に合っているような気がしますが、全く危なげながないので安心して見ていられます。

ルキーニ役の音月桂さん。
地方公演「銀の狼」でジャン=ルイを演じているのを観た時にも「こんな役が出来るようになったんだ」と感慨深かったのですが、今回はもっと大変なルキーニ。もともと女性らしい可愛らしい顔立ちをした方なので、髭面ルキーニはどうかと危惧していたのですが、なかなか良かったのではないかと思います。ただ先達(轟さんとか紫吹さんとか)の強烈な個性と比べてしまうとやはり少しインパクトに欠けるかなとも思いました。

ルドルフ役の凰稀かなめさん。
歌は・・・(ノーコメント)でしたが、すらりと背の高い容姿の良い男役さんですね。まだお若いのですよね?研6か7くらいでしょうか?(すみません全然わかりません)


東宝版、宝塚版、どちらも甲乙つけがたく、どちらも大好きなのですが、出演人数の多さ、豪華でカラフルな衣装やセット、盆やセリ・銀橋を使ったスピーディーで立体的な演出はやはり宝塚ならでは。そしてよりロマンティック(^_^)
一幕の「私だけに」から「最後のダンス」までの演出は断然宝塚版が好きです。
また宝塚では主役は男役さんですので、トートが舞台を支配している、というのが強調された演出になっています。トートの目を通してエリザベートを見ているような気になるのです。一幕の幕切れなどはまさにその最たるもので、銀橋(別世界)から舞台(エリザベートとフランツ)を見つめ、自らの合図で幕を下ろす。
ああやっぱり良いですねぇ・・・。


ここのところ「エリザベート」の曲を聴く時は東宝版のCDの方を聴いていたのですが、生の舞台を観るとやっぱり宝塚版も良いなぁと思ってしまいます。
今度のお休みは久々にDVDを引っ張り出して観てみようかな。

とにかく満足しました。行って良かったです(^^)


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コメント 4

ランランラン太郎

残念ながら宝塚の舞台は幼稚園の時に見て以来みたことがないのです。東京宝塚劇場もあるのに、どうしてもチャンスがないですね。(チャンスは作るもの?)でもあの華麗さ豪華さはやはり宝塚ならではだと思いますし、追っかけをしたりする人の気持ちもわかりますよ。
楽しい観劇でよかったですね。
by ランランラン太郎 (2007-05-24 09:37) 

shiori

はい、楽しんで来ました(^^)
何せ小学生の頃から観ていたので、観劇キャリアだけは長いのです。久々に観ると逆にとても新鮮に感じられて良かったです。
by shiori (2007-05-26 23:26) 

りゅう

劇団四季は好きなのですが、宝塚は修学旅行の時に見ただけ。
ミュージカルは見た帰りにパワーもらった!って感じがして、
いいですよね。
by りゅう (2007-06-03 19:27) 

shiori

四季は山口さんや市村さんが在籍されていた頃は良く観ていたのですよ。最近は宝塚以上にごぶさたしてます。
また観たいな〜とは思うのですがなかなか機会が持てなくて。
パワー!まさにその通りですよね。元気いっぱいもらってます(^^)
by shiori (2007-06-06 22:25) 

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