ツヴェルガーの絵本③『オズの魔法使い』フランク・バウム／著 ほか

The Wizard of Oz

• 作者: L. Baum
• 出版社/メーカー: North-South / Night Sky Books
• 発売日: 1996/10/01
• メディア: ハードカバー

表紙の絵（ケシ畑を行くドロシー、かかし、ブリキのきこり）にノックアウト。
気がつくと購入ボタンを押してしまっていた本です。
インターネットって便利・・・（そしてまた無駄遣いをしてしまう）。
本文103ｐと絵本と呼ぶには長いのですが、だいたい見開きのどこかには絵が入っています。
全編英語ですが、中学生レベルの私でも何とか理解できますし、有名なお話ですからストーリーもおおかたわかりますものね(^^)

かかしというと、やせっぽっちのイメージがあったのですが、この本のころんとしたフォルムに意表をつかれました。
ドロシーの愛犬トトやライオン、ブリキのきこりももちろん可愛いです。
ほかにも、はっとさせられる絵がたくさんあります。
どうしてこんなにも人外のもの（含む怪物）をチャーミングに描けるのでしょうか。

Alice in Wonderland

• 作者: Lewis Carroll
• 出版社/メーカー: Minedition
• 発売日: 2007/09/20
• メディア: ハードカバー

続いてはこれも誰もが知っているルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」。
本家本元の以外でもたくさんの有名な画家が絵を描いていますけれど、ツヴェルガーの個性はその中でも光っているのではないでしょうか。
チェシャ猫は、なんと顔としっぽの先が赤いのですよ。
こちらも103ｐと長いです。「オズの魔法使い」に比べると、１ページ全部絵というのは少なめですが、やはり見開きのどちらかにはだいたい小さな絵が入っていて目を楽しませてくれます。

Noah's Ark

• 作者:
• 出版社/メーカー: North-South / Night Sky Books
• 発売日: 2001/01/01
• メディア: ペーパーバック

つづいて「ノアの箱船」のお話。
それはそれはたくさんの、ツヴェルガーの描く動物たちが堪能できます。
その上、幻想的な雰囲気も楽しめます。

砂漠の中。
象が材木を運んでいる。船の側面に何本もの細いはしごがのびそこで人間が作業してる。人馬（ケンタウロス？）がそれを眺めている。どこか未来的。
水に沈んだ街。
箱船の浮かんだ水の下では木にタツノオトシゴが留まり、家の窓を魚たちがのぞき込んでいる。ちょっとシュール。

かなりお気に入りの一冊です。

How the Camel Got His Hump (Michael Neugebauer Books)

• 作者: Rudyard Kipling
• 出版社/メーカー: North-South / Night Sky Books
• 発売日: 2003/08/01
• メディア: ペーパーバック

こちらは「ラクダのこぶはなぜできた?」（ジョセフ・ラドヤード・キップリング／作　宮内 悠介／訳）というタイトルでノルドズッド・ジャパンから日本語訳が出ています。
「ノアの箱船」と同じペーパーバックなのですが、安価なのと薄さ（本当にぺらぺらです）に惹かれこちらを購入。もちろん英語は中学生レベルの私でも大丈夫。

世界がまだできたばかりの頃、一頭のなまけもののらくだがおりました。馬や犬や牛はらくだに一緒に働こうとさそいますが、らくだは"humph（ふん）！"と言うだけで、だらだらしています。砂漠の精霊・ジンに動物たちはらくだの不真面目さを訴えます。するとジンは・・・。
英語で読むと”humph（ふん）”→”hump（こぶ）”という言葉あそび（？）がよくわかります。

一枚一枚の絵はもう言わずもがななのですが、この絵本では文章の上や下、大きな絵の下などにポイントとして描かれている小さな絵や模様が可愛いです。四角いものなどはそのままタイルにしたいくらい。
こちらもかなり好きな１冊です。

The Art of Lisbeth Zwerger (The art of...catalogues)

• 作者: Lisbeth Zwerger
• 出版社/メーカー: North-South / Night Sky Books
• 発売日: 1994/09/01
• メディア: ペーパーバック

ツヴェルガーの画集です。
ここには1993年頃までの絵が収録されています。
サイズは28×23、ページ数は100ｐくらい。
一番古いのは６歳の頃描いたもの。一番新しいのは『Dwarf Nose』（『鼻のこびと』）。
表紙の絵は『Hans Christian Andersen's Fairy Tales』（『アンデルセンコレクション』）の中の１枚です。
ツヴェルガー７歳の頃の写真も２枚載っています。１枚はイースターエッグに真剣に絵を描いているところ、もう１枚は赤ずきんの扮装をしてます。とっても可愛らしいです。
年代順に作品が並んでいるので、初期の沈んだ暗さのまさった絵が、洗練されて柔らかく明るい色彩に変化していくのがはっきりわかります。
私はどちらかといえば90年前後〜現在の絵が好みです。
ちょっぴり高いのですがツヴェルガー好きの人もは持っていて損はないと思います。




もう少し語りたいような気もしますが、じゅうぶん長いのでこのあたりでやめておきます。
①からずっとお付き合いくださった方、長々とありがとうございましたm(__)m

コメント 4

いえいえまだまだ語ってください。
知らないことばかりで、とても勉強になります。
by ランランラン太郎 (2007-05-21 11:38) 

英語の言葉遊びがわかるなんてすごい！
かわいい絵本集合ですね。
今度絵本好きの友達にツヴェルガーって知ってる？
って聞いて見ようと思います。
by りゅう (2007-05-21 23:52) 

ランランラン太郎様
寛大なお言葉ありがとうございます(T_T)
好きな事を書き散らかしているだけなので、お勉強になるとは思えませんが、少しでも楽しんでもらえたのであれば嬉しいです。
by shiori (2007-05-22 20:36) 

りゅう様
すごくありませんよ〜。
英語は本当に中学生レベルなので、辞書を引き引き解読してます。
間違ってないかちょっと今ヒヤヒヤしてます(^_^;)
絵本好きのお友達がいらっしゃるのですね。
外国の絵本をよく読まれる方であれば多分ご存じなのではないかな〜と思います。
by shiori (2007-05-22 20:43)