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ツヴェルガーの絵本②『人魚ひめ』アンデルセン/原作 ほか [絵本]

人魚ひめ (アンデルセンの絵本)

人魚ひめ (アンデルセンの絵本)

  • 作者: 角野 栄子
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2004/09
  • メディア: 大型本

私が持っているツヴェルガーの絵本の中で一冊だけ選ぶとしたら(とても悩むですが)これを選びます。
この絵本は小学館がアンデルセン生誕200周年の記念に、角野栄子さん(『魔女の宅急便
』の作者)の文と有名な画家の絵の組み合わせでシリーズで刊行されたうちの1冊です。

「矢車草の花びらのように青く、ガラスのようにすきとおった水」「いろいろな魚が、まるで空をとぶ鳥のように泳いでいきます」といった言葉(角野さんの優しい文章がまた良いのです)に導かれて現れるツヴェルガーの絵がまさにぴったりで、一気に物語りの世界に入り込めます。
見開きの6割が絵、4割が白地に文章という配分がちょうど良く、文章の部分には必ず絵にあった魚や貝、花などが1つ2つ描かれているのもとても素敵です。




くるみ割り人形

くるみ割り人形

  • 作者: E.T.A. ホフマン
  • 出版社/メーカー: BL出版
  • 発売日: 2005/12
  • メディア: 大型本

『ブレーメンの音楽隊』と同じ池田香代子訳、BL出版の絵本です。
日本語版は音楽(チャイコフスキー作曲。オーボエとハープの演奏)と朗読(朝岡聡)の入ったCDがついてお得です。
長いホフマンの文章を、スザンネ・コッペが簡潔にまとめています。
「プレゼント」「ふしぎなできごと」「戦い」「病気」「かたいくるみのお話」「かたいくるみのお話 それからどうなったか」「かたいくるみのお話 そしてどうなったか」「おじと若いドロッセルマイヤー」「勝利」「人形の国」「都」「おしまい」
章ごとに見開き右側に絵、左側に文があり、文の下に小さな絵が描かれています。
「人形の国」の人々はちゃんとバレエを踊っているし、「都」の絵はとても斬新です。
前半のちょっとした不気味さ、後半の明るさの対比が良いです。



白鳥の湖

白鳥の湖

  • 作者: ピョートル チャイコフスキー
  • 出版社/メーカー: ノルドズッドジャパン
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 大型本

こちらも日本語版は音楽と朗読の入ったCDつきだそうです・・・と不確かなのは私が持っているのは英語版だから。
上記の「くるみ割り人形」もこの「白鳥の湖」もバレエの定番です。
舞踏会では花嫁候補もバレエを踊ってます(ジュテをしていたりする)。
ツヴェルガーの描く人物は表情が乏しいように見えますが、顔の中身よりも体全体(もしくは絵全体)で語るのです。
その点バレエとも共通点があるように感じます。
個性的で簡素、そこはかとなく影がある上に品もある。
そんなツヴェルガーの面目躍如です。



アンデルセンコレクション

アンデルセンコレクション

  • 作者: ハンス・クリスチャン アンデルセン
  • 出版社/メーカー: 太平社
  • 発売日: 1993/06
  • メディア: 大型本

この絵本はサイズが大きい(34×22)上に少しお高めなため、まだ購入にいたっていません。図書館で眺めながら、いつかは買うぞ〜と心に決めています。
「眠りの精のオーレ・レゲイエ」「皇帝の新しい着物」「エンドウ豆の上に寝たお姫様」「火打箱」「小さいみどりたち」「いたずらっ子」「高とび選手」「マッチ売りの少女」など、日本ではあまり知られていないお話も収録されています。



鼻のこびと

鼻のこびと

  • 作者: ヴィルヘルム ハウフ
  • 出版社/メーカー: 太平社
  • 発売日: 1999/06
  • メディア: 大型本

むかしむかしのドイツ。
魔女にさらわれこき使われたあげく、鼻の長いこびとの姿にされてしまった靴職人の息子のお話です。
表紙に一目惚れして図書館で借りて読んだ、初めてのツヴェルガーの絵本です。
この表紙の絵は、数あるツヴェルガーの絵本の表紙の中で一番好きなものです。
こびとと背景、色彩、装丁、全てがバランスが取れていて素晴らしいと思います。
こびとと魔女の姿が非常に個性的です。
しかし、やはりこれも少しお高かったので、また今度〜と思っていたら、気づいた時には既に手に入らなくなってました(T_T)
出版社さん、是非再版してください。



クリスマスのまえのばん

クリスマスのまえのばん

  • 作者: クレメント・クラーク ムーア
  • 出版社/メーカー: BL出版
  • 発売日: 2006/10
  • メディア: 大型本

クリスマス前日のわくわくした気持ちを書いたクレメント・クラーク・ムーアの有名な詩です。
日本でも色々な出版社から出ていて、ターシャ・チューダー(偕成社)やロバート・サブダのポップアップ絵本(大日本絵画)など、いろいろなバージョンがあります。
そしてこれはツヴェルガーの絵に江國香織の訳、という私にとって魅力的な絵本ですが機会を逸してしまっていてまだ購入していません(>_<)
今年のクリスマス頃にかおうかなぁ・・・。

もう少し続けたいのですが、長くなったのでいったん切ります。
何だかマニアックになってきちゃいましたが、良ければもう少しおつきあいください。
次は日本では翻訳されていないものです。


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コメント 4

りゅう

本当に好きなんですね。ツヴェルガーさんの絵本!
語っているshioriさんが生き生きしている姿が伝わってきます。
私はツヴェルガーさんのことを知らないので(すいません)
一緒に語り合う事ができず残念です。これから本屋に行く時には
絵本のコーナーもチェックして、私も・・・とか、私は・・・とか
書けるといいのですが・・・ いつになるかわかりませんが・・・
これからもshioriワールドを楽しませてもらいますね。
by りゅう (2007-05-19 12:43) 

ランランラン太郎

鼻のこびとという本ははじめて見ました。
子供が大きくなってからは絵本に接する機会がなくなってしまったので
shioriさんが紹介してくださる絵本図書館で探してみようかなと思っています。ビロードのうさぎ、読みました。凄くいいお話でした。ウサギを見るとお前も昔はそうだったの?と聞いてしまいそうです。
by ランランラン太郎 (2007-05-19 16:54) 

shiori

りゅう様
ありがとうございます(^^)
時々暴走してしまうかもしれませんが、呆れずおつき合いくださると嬉しいです。
by shiori (2007-05-20 22:29) 

shiori

ランランラン太郎様
個人の好みがあるので強くはおすすめできませんが、興味をもっていただいて、それを読んでもらえるなんて、とても幸せです(*^_^*)
by shiori (2007-05-20 22:30) 

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