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ツヴェルガーの絵本①『ブレーメンの音楽隊』 [絵本]

ブレーメンの音楽隊

ブレーメンの音楽隊

  • 作者: グリム兄弟
  • 出版社/メーカー: BL出版
  • 発売日: 2007/05
  • メディア: 大型本

また絵本を買ってしまいました・・・。
必ず新刊をチェックする絵本作家(画家)が何人かいるのですが、このリスベート・ツヴェルガーはそのうちでも5指に入るくらい大好きで、酒井駒子さんと同様、新刊を見かけると条件反射で買わずにいられないのです。

今回は、表紙にいる色んなポーズをするロバと犬と猫とおんどりにやられました。
かわいすぎる。

リスベート・ツヴェルガーはオーストリアの生まれの絵本画家です。
あまり書き込まないシンプルで絶妙な構図、落ち着いた色彩。
人物はともすると無表情で無機質に見えるかもしれませんが味がありますし、動物や鳥、魚、怪物や妖精のような人外の生き物をたいへん魅力的に描く画家です。
アンデルセン、グリム、イソップ、聖書など、様々な名作に絵をつけています。

今回はきっと誰もが知ってるグリム兄弟作「ブレーメンの音楽隊」。
訳者はドイツ文学者の池田香代子さん(『世界がもし100人の村だったら』『ソフィーの世界』などの訳も)です。

このお話をちゃんと読むのはたぶん小学生以来。
4匹の動物がどうしてブレーメンを目指す気になったのか。
それは年老いて人間の役にたたなくなって(除くおんどり)処分されそうになっからだったのですね。
子どものころ何度も読んだり聞いたりしたはずなのに、すっかり忘れていました。
役に立たなくなったら殺される(無駄飯を食べさせる余裕はない)。
シビアです。
ともかく命の危機にさらされた4匹は、一路ブレーメンへ。
街のおかかえ楽師になるために。

働かなくては生きていけないのは動物も人間もいっしょなのだなぁと、大人になってしまった私はつい考えてしまったのでした・・・だめでしょそれじゃ(^_^;)
いや、もしかしたら生きがい探し・・・どちらにしろあまり夢がない考え方ですね(自粛)。
けれど結末はハッピーエンド。
どろぼうを追い出した後の家には、多分動物たちが働かなくても大丈夫なくらいの蓄えがあって(ってやっぱり夢がない考えが・・・)、仲良くのんびり音楽を奏でて暮らしたのでしょう。

とにかく1枚1枚の完成度が高く、額に入れて飾りたいような素敵な絵ばかり。
ツヴェルガー好きには大満足な絵本でした。

(せっかくなので、次回はツヴェルガーの絵本を何作か紹介したいと思います。
興味のある方は、良かったらお付き合いくださいませ。)


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コメント 4

ランランラン太郎

色調がいいですね。子供の絵本独特のカラフルさがないのもいいです。
いいものは年を経ても残るので、この一冊もいつまでも残るものかもしれませんね。そうであってほしいですね。
by ランランラン太郎 (2007-05-17 08:45) 

shiori

そうですね。そうなるといいな(^^)
彼女の絵は落ち着いた柔らかい色づかいが多いです。渋いというか。
子ども向けというより大人受けする絵かもしれません。
by shiori (2007-05-18 22:00) 

りゅう

私のブレーメンの音楽隊のイメージとは異なった感じの表紙の絵です。
大人受けというのがわかるように思います。
子どもの頃「ブレーメンの音楽隊」好きでした。
HAPPY END好きは今も変わらないです。
「マッチ売りの少女」とかHAPPY ENDと感じられない絵本は、
一生懸命「彼女は天国で幸せになった。天使になったんだ。」と
良いほうに考えるようにしていたと思います。
絵本からいろいろ考えていた昔を思い出すことができました。
ありがとうございます。
by りゅう (2007-05-19 12:36) 

shiori

りゅう様
優しい子だったのですね(*^_^*)
私も悲しい話よりハッピーエンドが好きです。
読んでるこちらも幸せな気持ちになりますよね。
by shiori (2007-05-20 22:19) 

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